眠りと死は似ている

寝ている人はあたかも死んでいるようだ。
しかし体が温かいので生きている。
寝ている人は仮死状態にあるようだ。
人に限らず動植物もよく眠る。
生きるためにはよく寝ることが大切だ。
体が疲れくたびれたから眠るのか。
しかし体を休めていても眠くなる。
すると心がくたびれたから眠るのか。
心は長く肉の体につながれて
くたびれたので夜の間に体から
放れて夢の世界で羽を伸ばすのだ。
けれども朝になれば体に戻るので
脳の一部は寝ているときも機能して
死なないように体の維持を図るのだ。
寝ている人と死んだ人とは異なるが
心が肉の体にないという点で
同じだしまた一見すると似てもいる。
つまり眠りは短い死だといってよい。
反対に死は長い眠りといえるのだ。

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