幸せは心にある

何も持たない人間が
金を望んで金を得た。
その人間は金だけで
満足できず妻を得た。
その人間はそのうえに
世の評判と名声と
確かな地位を手に入れた。
その人間はまだ足りず
この世の物を全て得た。
その人間はこう言った。
「私は物を全て得た。
しかし私はいつか死ぬ。
それが非常に恐ろしい。
逃れるすべはないものか」。
この世の物を全て得た
その人間は死を恐れ
この世の物でない不死を
望み求めて旅に出た。
死は万人に降りかかる。
その人間は旅先で
物を残して世を去った。
彼は果たして幸せか。
「物が足りない、足りない」と
常々言っていた彼は
誠の意味で幸せか。
彼は愚かな船乗りだ。
喉が渇いた船乗りは
真水を持っていたことを
忘れて海の水だけを
狂ったように飲んだのだ。
船乗りの持つ真水とは
人の心を指している。
真の意味での幸せは
心が満ちて足ることだ。

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