心は五感を超える

精子と卵の結合で
人の体は生まれるが
精子と卵の結合で
人の心は生まれない。
精子と卵は人間の
心を持っていはしない。
人の心がない物に
人の心は創れない。
また肉体が滅びたと
断言できる人はいる。
しかし心が滅びたと
断言できる人はない。
物でなければすり減らず
壊れることもないからだ。
心の主な働きは
思いをはせることにある。
思いといって肉体の
感覚を指すわけでない。
物を触って熱いとか
痛いとかいう反応は
心ではなく神経と
脳で行うことなのだ。
五感を超えた発想は
心によって生み出せる。
例えていえば宗教か。
例えていえば学問か。
例えていえば芸術か。
つまり文化というものは
人に心があることの
あかしといってよいだろう。
そして心が肉体に
宿って人は世に生まれ
逆に心が肉体を
放れて人は世に別れ
心はその後肉体を
失ったため戸惑うか
開放されて喜ぶか
二つの道の前に立つ。

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